運河の町と呼ばれる芝浦とはどんな街?再開発から約15年経っても人気の地域の魅力に迫る | コラム | 株式会社R-net

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運河の町と呼ばれる芝浦とはどんな街?再開発から約15年経っても人気の地域の魅力に迫る

 東京でこの15年ほどで大きく変わった代表的な地域がこの芝浦です。東京湾に面し海辺と運河があり、都内では水辺の街としても知られています。今回はかつての趣からガラリと変わった芝浦エリアについて紹介します。


■目次
芝浦の概要・歴史
芝浦の魅力
芝浦のおすすめスポット
水辺の立地が魅力的な芝浦


■芝浦の概要・歴史


 芝浦とは東京都港区の地名で、現行の行政町名では芝浦1丁目から4丁目が所在するエリアを言います。
 芝浦の歴史を振り返ると中世にまで遡ることができます。東京湾の浅瀬で戦国時代には後北条氏の水軍の一拠点として栄えます。
 江戸時代になると漁村として栄え、芝浦で獲れた魚は「芝肴(しばざかな)」と呼ばれ江戸中に広がります。時には将軍にも献上されるほどでした。
  明治から昭和にかけて「隅田川改良計画」により現在の芝浦は臨海部を埋め立てて出来上がり、ほぼ全域が山手線田町駅東側に位置し、運河の多くなっていきます。当時からオフィス街や工場など商工業施設が多いこともあって田町駅芝浦口方面には商店街や飲食店が軒を連ねています。
  バブル経済の頃になると芝浦1丁目に「ジュリアナ東京」や「ゴールド」といったディスコが建ち並び好景気を象徴するような場所に成長していきます。発展の様子から「ウォーターフロント」と呼ばれ若者が多く集う場所だったのは記憶に新しいところです。
  あまり知られていませんが日本で最初のプロ野球チーム「日本運動協会」の発祥の地となっています。本拠地を芝浦に構え芝浦協会の相性で親しまれていました。現在のプロ野球チームに後継球団はありませんが日本プロ野球の土台を作ったチームでもあります。
  芝浦が変わるきっかけとなるのは1990年代以降の大規模な再開発です。近隣の汐留や品川などの埋立地と同様でどんどん開発が進みます。ちょうどこの頃から背丈の高い建物がこのエリアに立ち始めます。中でも象徴的なのは高級住宅群である「芝浦アイランド」で2007年に完成(建物毎に多少時期のずれ有)、当時CMでSMAPを起用し印象的なCMをはじめ大規模な広告展開を行っていました。芝浦アイランドは「ケープタワー」、「エアタワー」、「グローヴタワー」、「ブルームタワー」の高層マンションが4棟建設され一躍芝浦エリアの顔となりました。その前後に、周辺には競うようにタワーマンションが聳え立ち、ワールドシティタワーズ、パークタワー、シティタワー、グローバルフロントタワー、ブランズタワー、プラウドタワーなどその他名だたるブランドタワーマンションが建設され、芝浦を象徴するように聳(そび)え立っています。そして今後も続々と大型の建物が建築予定の注目の地域であります。
 なお、芝浦アイランドは東京都から都心居住のモデル地区として全国で初めて高層住居誘導地区に指定されています。


■芝浦の魅力


 芝浦の魅力は何と言っても「水辺」のエリアであることです。都心でもありながら豊富な水は訪れる人々の心を癒します。アクセスも非常に良好で山手線田町駅、都営三田線・浅草線三田駅を起点にしてバスやタクシーの利用でも都心へはすぐです。仕事で銀座や丸の内方面、食事や遊びで六本木や赤坂などいろんな場所に近いエリアは魅力です。
 2020年3月に開業した高輪ゲートウェイ駅も完成し、2027年には品川駅にリニア新幹線の開通も控えていました(現在は静岡工区の遅れから2034年以降に遅れる公算となっているようです)。将来的には相乗効果により芝浦エリアはますます人気の場所になるでしょう。
 湾岸部であることから景観も非常に良く、東京タワーとレインボーブリッジという港区の定番観光スポットが両方とも見えるようになっています。
 両方が見えるのは芝浦くらい?、ですので貴重な景観スポットで、都内や遠方からわざわざ写真を撮りに訪れる方もいます。夜のレインボーブリッジを見ながら運河沿いをゆっくりと散歩…。非常にロマンティックな時間を過ごすことができます。以前は天候によって水が臭ったりするとも言われていましたが現在は改善されていますので安心して散歩してみて下さい。高層マンションが立ち並び、夜にはロマンティックな雰囲気を味わえると聞けば都会と思いきや町内会では昔ながらの趣も感じられます。
 芝浦3丁目、4丁目は日本でも有数の人口の多さを誇る自治会(町内会)でありながら拍子木を叩きながらの夜のパトロール街のみんながすれ違う時に挨拶をしたり…。昔ながらのご近所づきあいもあります。住まいとしても湾岸部は人気が高まっていますが近隣の人々で街を守ろうとしている取り組みは非常にありがたいものです。町内会のまとまりは毎年9月に行われる「芝浦運河まつり」で一層強くなります。新芝橋付近を中心に様々な催しがあります。


■芝浦のおすすめスポット


最後に少しだけ芝浦のおすすめスポットをご紹介します。(住所が芝浦ではないところも記載しております。)
 
【■芝浦アイランド】
 芝浦を象徴する芝浦アイランドは四方を運河に囲まれた島状になっています。高層マンション4棟に公園やスーパーマーケット、スポーツクラブなど日常生活に必要な施設が集まっていて便利です。
【■芝浦商店街】
 田町駅東口から芝浦3丁目に広がる商店街です。飲食店が多くなりますが120店舗ほどのお店が賑やかに営業しています。地域生活を支える商店街になっていますが、観光で訪れても美味しいものが食べられたりしますので立ち寄ってみてもいいでしょう。
【■グランパークプラザ】
 こちらも田町駅東口近くにあるスポットで緑に囲まれた複合商業施設です。地上35階地下1階で地上1階と地下1階には飲食店やスーパーが入っていて近隣住民の日常生活をしっかりと支えています。
【■芝浦中央公園】
 広大な敷地を持つ緑豊かな公園で、ジョギングや散歩、ピクニックに最適。子ども向けの遊具やスポーツ施設も充実しています。
【■芝浦ふ頭公園】
 レインボーブリッジを間近に見ることができる公園。釣りや夜景観賞にもおすすめです。
【■レインボーブリッジ】
 芝浦ふ頭側からアクセスでき、徒歩で渡ることも可能な東京のシンボル。夜景スポットとしても有名です。
【■シーバンス(SHIBAINS)エリア】
 オフィスやレストランが集まる複合施設。ベイエリアの落ち着いた雰囲気を楽しめます。
【■港区スポーツセンター】
 屋内プールやジムが完備された公共施設で、地元住民に人気。
【■東京ポートボウル】
 芝浦エリア唯一のボウリング場。ファミリーや友人同士で楽しめます。
【■東京ポートシティ竹芝】
 2020年に開業し、オフィス・商業施設・ホテル・住宅・劇場などが一体となったスマートシティとして注目されています。
【■首都高速1号羽田線】
 首都高速から見える高層ビルやタワーマンション群が圧巻です。

 上記が筆者が思いつく芝浦エリアのおすすめスポットです。思い出すと意外と沢山ある気がしますね。
 筆者としては首都高で東京に戻ってくる時に天王洲アイル付近から芝浦エリアにかけての区間が、高層マンションやビル、東京タワーとレインボーブリッジが眼前に見え、いかにも東京の光景といった印象で、芝浦エリアの好きな光景の一つであります。


■水辺の立地が魅力的な芝浦


 浅瀬を埋め立てられてスタートした芝浦は長い歴史とともに変化し、現在は都内では例のない水辺に位置しています。
 高層マンションが立ち並び景観も良い街ですが、町内会では昔ながら住民同士のつながりもあります。入居希望者が多いのも頷ける良い街であると思います。
 港区や品川区などの都心で物件をお探しの方は、この芝浦エリアで新生活を始めてみてはいかがでしょうか。上記に述べてきた通りおすすめのエリアです。
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